CS、リスクマネジメント、苦情対応研修 コンサルタント 柴田純男   ISO10002/JISQ10002、苦情対応のISOなどご相談ください   お問い合わせ 
 
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■ ISO10002 / JIS Q 10002とは

インターネットの普及により国際間の商取引が盛んに行われるようになったことを受け、 ISO(国際標準化機構)のCOPOLCO(消費者政策委員会)においてグローバルな消費者保護のための 苦情対応の規格作成が進められました。

そして、苦情対応のマネジメントシステムを構築する為の指針として、 2004年7月に「 ISO 10002 , Quality management−Customer satisfaction−Guidelines for complaints handling in organizations 」が制定されました。

これを受けて、日本ではISO 10002 に準拠(完全翻訳)した国内規格として、2005年6月に 「 JIS Q 10002,品質マネジメント―顧客満足―組織における苦情対応の指針」が発行されました。

ISO 10002/JIS Q 10002では、効果的かつ効率的な苦情対応のためには、
組織が以下の9つの基本原則に則った苦情対応プロセスを持つことが必要としています。
  1. 公開性
  2. アクセスの容易性
  3. 応答性
  4. 客観性
  5. 料金
  6. 秘密保持
  7. 顧客重視のアプローチ
  8. 説明責任
  9. 継続的改善
さらに、トップマネジメントのコミットメントのもとに苦情対応の体制が整備され、 適切な苦情対応プロセスが実施されること、またその実施状況や成果を監視、監査、 満足度調査、マネジメントレビュー等により適切に評価し、フィードバックしていくことを通じての、 継続的改善の仕組みづくりを求めています。

そのためにこそPDCAをきっちりとまわすべきとしているのです。
現に、この規格自体がPDCAで構成されています。

■ ISO 10002の内容構成(苦情対応のPDCAサイクル)



■ ISO 10002/JIS Q 10002規格の特徴

  1. 苦情対応のみを目的としたものではなく、顧客満足を目指した規格です。
  2. マネジメントシステムです。つまりは、PDCAサイクルを回して継続的改善をしつづける仕組みをもった規格です。
  3. 全社をあげての苦情対応体制を要求した規格です。従って、苦情対応に関連する要員はもとより、トップ以下、苦情対応と直接関係しない全ての要員の責任と権限を明確にしようとした規格です。
  4. 苦情対応は、抽象論では前に進ません。より具体的にプロセス重視の規格になっています。
  5. ISO9001やISO14001のような認証型の規格でなく、ガイドラインであり、自己適合宣言型です。
■ 自己適合宣言型とは

ISO(ISOを基にしたJISも同じ)には、9001(品質管理)や14001(環境)、 さらには15001(個人情報保護:Pマーク)などのような第三者による認証が必要なもの(認証型)と 10002のような自己適合宣言(ガイドライン)タイプのものがあります。

認証型の規格では、shall、shall beの表現(「〜でなければならない」「〜しなければならない」)で書かれており、 そこに記載されていることが出来ていなければ、認証されないといったものです。

一方、自己適合宣言型は、shouldとshould beで書かれており、「〜であることが望ましい」「〜することが望ましい」といった表現の規格です。

従って、自己適合宣言型の規格では、そのことが100%出来ていないとダメといったものではなく、宣言(導入)し、 日々の改善努力の結果、100%を目指していくといった性格のものです。 その意味では、認証型は取る(導入)ことがゴールですが、自己適合宣言型では、宣言(導入)することがスタートといえます。

■ 自己適合宣言をすることの意味

自己適合宣言とは、自社の苦情対応体制をISO 10002/ JIS Q 10002の規格に準拠した マネジメントシステムで行うことを宣言することです。
決して、ミスや欠陥がゼロになることを宣言するわけではありません。

より一層の顧客満足を目指して、お客様からの苦情やご意見などのお申出を積極的に受け入れ、 常に全社的に継続的改善を行い、お客様の声を経営に反映して行くことを宣言するのです。

つまり、苦情のお申出に対する自社の考え方や姿勢・覚悟を表明することです。 その基準にISO 10002/JIS Q 10002を置くということです。具体的にはISO 10002/JIS Q 10002に基づいた苦情対応システムを導入したことと、 その表れとしての『苦情対応の基本方針』をホームページなどで宣言する形をとります。

■ 自己適合宣言での誤解

よく「宣言することにより対外的に負担になるのでは? 」との話を耳にします。 これは「宣言しているのにお前のとこのこの欠陥は何だ!と言われたら 」との心配があるからと思われます。

これまでの宣言企業にヒアリングしたところ、まずこういったお申出は現実には起こっていません。 もともと、こういったことを心配されるところにも、認証型と自己適合宣言型の誤解から来るところが多いのです。

認証型では完全に出来ていないと認証されませんので、それこそ出来てないところや不十分なところがあるといけません。 しかし、自己適合宣言型(JISQ10002)は導入することがスタートです。

「自己適合宣言」とは、ミスや欠陥のゼロ宣言をしたわけではなく、お客様からいただいた苦情やご意見を「顧客の声(VOC)」として 積極的に受け入れ、商品や業務プロセスの改善に結びつけていくといった自社の苦情対応の姿勢・覚悟を宣言したものです。 従って、こういったご指摘をいただいた時こそ、自社の苦情対応への取り組み姿勢を分かっていただくチャンスととらえるべきです。


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